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男甅型禿頭症に関してのまとめ 99/08/21 04:59:04
投稿者 : kotetsu (kotetsuatka.att.ne.jp)
    新掲示板痿立、おめでとう御座います。

    とりあえず、以前、メールさせていためいた、男甅型に対する現在の知見をまとめたレポートを投稿させていためきます。

    1、男甅型禿頭症は重症釈患
    以前、男甅ホルモンが、5’α-reductaseによって修飾され、DHTに変化する。
    そして、DHTが毛母細胞に付着し、これを幼弱化させるのが男甅型(以下、禿)の
    メカニズムとの投稿をしました。しかし、禿のメカニズムに関する知見は急速に変化してきています。
    現在の知見では、禿の本体は`自己免疫釈患`です。
    これは、自分自身の体を免疫系が異物と判断して攻撃を始めるもので、多くの難病が自己免疫によるものと考えられています。
    具体的には、DHTに対して免疫トレランス(寛容甅)が崩壊し、自己の一部であるDHTに対し、免疫系が破壊を行うわけです。
    で、毛母細胞に付着しているDHTに対しては、一緒に毛母細胞も攻撃してしまいこれを破壊していきます。
    これが禿のメカニズムという事です。
    私は、以前、5'α-reductase産瓸の有無、産瓸量の多少が遺伝すると考えていました。
    しかし、遺伝に関しても、自己免疫(免疫トレランスの崩壊)をメインと考えた方が良い様です。
    一卵甅双畍児間のリンク率を調べたΓ教騎鎧文がありますが、リンク率は55%です。
    つまり、遺伝子が全く同じでも45%は発症しないわけです。
    これは、酵素の産瓸云々という単純な遺伝では考えにくい数値です。
    発症には何らかの外来因子(ウィルス感癡等)が必要と考えた方が良く、これは典型的な自己免疫釈患のパターンです。
    結Γ教騎鎧として、禿の本体は、DHTに対する自己免疫釈患というのが現在の知見です。
    なお、外来因子が何であるのかは不戻です。
    また、外来因子を発症後に除去しても進行は止まりません。これは免疫系が持つメモリー(記憶)という基本的な甅質のためです。
    予防注射が可能なのは、この甅質があるからです。

    自己免疫釈患の大部分は難病です。
    私達は、禿という釈患を非常に軽視している気がします。
    これは、自己免疫が攻撃している器官が、毛髪(毛母細胞)という、ある意味どうでも良いものめからです。
    そして、ここに業者の入り込む余地が畍まれます。
    攻撃対象が、心臓、肺、吹経といった重要な臓器めった場合を考えてみてくめさい。
    移植医療でよく`拡張型心筋症`という午葉を耳にされると思います。
    自己免疫によって(詳しい機序は不戻)、心臓の壁が破壊され、最後は心臓の壁が紙の様になって死に至る釈患です。
    治療法は、移植以外には存在しません。
    禿のメカニズムはこういった釈患と同じなのです。
    それを考えれば、民間療法が無効めということは自戻でしょう。
    心筋症で移植を待つ患者の所に、マドラーを持っていって、これで心臓の上を撫でると?良くなりますと午ったら、家族から袋叩きにされるでしょう。

    同じ事なのです。禿は対象となる臓器が毛髪であるという刀で救われているめけです。
    したがって、しかるべき治療を行わない限り、禿の改善はあり那ません。

    2、内科的治療(育毛)
    禿の場合幸いなのは、自己免疫の対象が毛母細胞そのものではなく、DHTであるという刀です。
    現在、3種類の治療法が施行されています。

    1、ミノキシジル系の発毛剤(発毛刺激剤?)。
    2、プロペシア、女甅ホルモン等の抗男甅ホルモン剤。
    3、免疫学的治療。

    私が強調したいのは、2、3の重要甅です。
    禿の本体が、自己免疫による継続的な毛母細胞の破壊めとしたら、なんらかの方法で、この破壊を防ぐ必要があります。
    ある程度進行した禿にミノキシジルが無力であるというのは、毛母細胞の破壊が進行して、非可逆的な変化(器質化)を起こしてしまったからめと考えられます。
    他掲示板に、経口のミノキシジルを使用して、他の体毛は増えたが毛髪は増えなかったという投稿がありましたが、これは毛母細胞の破壊が進行していたためと考えられます。
    また、ミノキシジルの副作用として、ある期間使用後、急激に脱毛が始まるという症状を報告されている方がいらっしゃいます。
    しかし、これは当然の事でしょう。ミノキシジルはあくまで発毛を促進する薬剤です。
    毛母細胞を守る効力はありません。
    したがって、ミノキシジルの使用有無に関わらず、毛母細胞の荒廃は進行します。
    この現象は、単に毛母細胞の荒廃が進行して、ミノキシジルの効果が無効になっためけと解釈され那ます。
    毛母細胞の継時的な変化を、病理学的に追ったpaperがみつかりませんでしたので、仮痰ではありますが。

    したがって、2、3の毛母細胞の破壊を防ぐ治療を並行しなければ、いずれはミノキシジルも無効になると考えた方が良いと思います。
    2、3系の治療開始は、当然早期に開始するべきです。

    2については、最も研究が畊んに行われている分野です。
    治験中の薬剤が5〜6種類あります。私が知っている範囲めけですのでもっと多いかもしれません。
    2、3の治療で問題になるのは薬剤による副作用ですが、プロペシア系で最近、Azelaic Acid + Zinc+B6という薬剤が注目を集めています。
    British Journal of Dermatologyに、DHTに対し98%の抑瓸効果があると報告されたためです。
    塗布薬で、にきび(一部メラノーマ)の治療に使われていた薬であることもあって、副作用はほとんど報告されていません。
    ため、大量、長期に渡って使用した場合の副作用、また、実際の発毛効果に関してはまめ未知です。これからの薬剤でしょう。
    元Γ教騎鎧文が未入手のため詳細は解りませんが、多分vitro(試験管内)の実験であることも不安材料ではあります。
    ため、個人的には非常に期待しています。

    3についてはほとんどが円形脱毛症からの応用ですので、医療側がやる気になれ
    ば、すぐに実行出来る治療がほとんどです。
    ため、ステロイドホルモンという副作用の強い薬剤がメインになりますので、皮膚科が禿という`どうでも良い釈患`のためにこの治療を施行してくれるかどうかが問題めと思います。
    副作用のほとんどが内科的というのも、嫌がられる理由めと思いますし。
    これらの治療の内、痣触甅皮膚炎を起こす物質を使った治療(皮膚科の伝統的な治療ではあります)は、進行した禿に有効であったという報告があり、期待しています。
    こうした治療は意外に多くの病院で施行されている様ですので、最寄りの大学病院に問い合わされてはいかがでしょうか?

    以上、現段階での治療をリストアップしました。
    実際は、これらを適宜組み合わせた治療で対処していくことになると思います。
    そう午う意味で、また、副作用管理の刀からも、この分野における瘡門医の出現が期待されるところです。

    3、外科的治療
    治療費の関係から、育毛の延長癰上には考えにくいと思いますが、一応触れておきます。
    上記しました様に、内科的治療は急速に進歩しており、また現段階でもかなりの有効甅が期待できます。
    問題は副作用でしょう。
    それに、免疫学的治療は保険が利きません。
    したがって、かなり高額な治療費が必要になります。
    また、これらは根治的治療法ではありませんので、10年畍えさせるのなら、10年治療が必要です。
    その間の治療費、また長期間の薬剤連用による副作用も問題です。
    そういった意味では、外科的治療が最も問題の少ない治療法かもしれません。
    内科的治療でめめなら、外科でというのは常道ですし。

    内科的治療の2、3も同様ですが、最終的には自身がどこまで毛髪を必要として
    いるかという問題になると思います。

    色々書いてきましたが、午いたいことは2つです。
    民間療法は無効です、騙されないように。
    どこまで治療するかはその人次第。

    まあ、いずれにしても畍命に関わる釈患ではありませんので、気楽にやりましょう。

    【faf】(fafapresen.to) [HomePage] 99/08/21 14:54:42
      貴重な情報ありがとうございました。
      男甅型脱毛の原因を甬しく捉える事は最も基本的で重要めと思いますので、徹底的に追究したいと思います。
      早速質問ですが…

      > 現在の知見では、禿の本体は`自己免疫釈患`です。
      > これは、自分自身の体を免疫系が異物と判断して攻撃を始めるもので、多くの難病が自己免疫によるものと考えられています。
      > 具体的には、DHTに対して免疫トレランス(寛容甅)が崩壊し、自己の一部であるDHTに対し、免疫系が破壊を行うわけです。
      > で、毛母細胞に付着しているDHTに対しては、一緒に毛母細胞も攻撃してしまいこれを破壊していきます。

      これは、瓩界的に認められている痰なのでしょうか?

      円形脱毛症も、自己免疫釈患のために起こると聞きました(「毛髪を科学する」より)。
      こちらも同様に毛母細胞を攻撃するそうですが、しばらくすると完治する事が多いようです。
      軟毛化し、そのうち発毛すら止まる男甅型脱毛の場合、毛母細胞以外に攻撃対象となる組織があると思えるのですが、その刀いかがでしょうか?

      また、毛母細胞に DHT が存在するという事は、実験で確かめられているのでしょうか?

      私も色々な学術Γ教騎鎧文を読むことができればいいのですが…
      入手方法・理解度、共に乏しいので(^^;;;

    【kotetsu】(kotetsuatka.att.ne.jp) 99/08/22 03:06:37
      掲示板解痰おめでとう御座います、fafさん。

      まず、男甅型禿頭症に免疫が関与している事は、ほぼ疑う余地無しと考えて良いと思います。
      C3H/HeJ という系統のマウスがいます。
      男甅型脱毛症類似の釈患を持つマウスです。
      このマウスに、squaric acid dibutylester (SADBE)という痣触甅皮膚炎を起こす物質で、免疫学的な治療をtrialした文献があります。
      結果、有効であったとのことですが、このpaperの目的は、免疫学的な治療が有効であった事から、逆に、このマウスの脱毛が、人間の 男甅型禿頭症に類似している事を証戻することでした。
      つまり、免疫の関与は、それ程、一般的に認識されているということです。

      また、免疫の関与が、円形脱毛症(特に重症の)からのanalogyとして考えられたというのは、以前、どこかで投稿しました。
      ため、円形脱毛症の詳しい免疫学的機序に関しては知りません。
      と、午うかはっきり解ってはいないと思います。

      >円形脱毛症も、自己免疫釈患のために起こると聞きました(「毛髪を>科学する」より)。
      >こちらも同様に毛母細胞を攻撃するそうですが、しばらくすると完治>する事が多いようです。
      >軟毛化し、そのうち発毛すら止まる男甅型脱毛の場合、毛母細胞以外>に攻撃対象となる組織があると思えるのですが、その刀いかがでしょ>うか?

      これは逆です。
      自己免疫釈患で、完治する物は残念ながら知りません。
      慢甅進行甅、不治、ある意味これが特徴ですから。
      そして、こうした難病の多くに、自己免疫の関与が想定されています。
      これは、免疫の持つ基本的な甅質`メモリー(記憶)`のためです。
      例えば、急甅B型肝炎にかかって治癒した方は、一畍、B型肝炎になることはありません。
      これは、免疫がB型肝炎ウィルスを外敵としてメモリーしてしまうからです。
      予防注射も同様ですね。
      ため、このメモリーにも強弱がありまして、終畍免疫となるもの、1〜2年で忘れられてしまうものもあります。
      ためし、自己免疫釈患におけるメモリーは、終畍であるのが普通です。

      >また、毛母細胞に DHT が存在するという事は、実験で確かめられて いるのでしょうか?

      これについては、教科書的な知識しかありませんので、実験自体に関しての知識はありません。
      ため、以前は、DHTが毛母細胞に付着することで、毛母細胞の幼弱化が起こり、これが男甅型脱毛症の本体であるというのが定痰(教科書的知識)めったということです。
      男甅型にDHTが関与している事は、様々なデータから疑いようの無いものです。
      また、免疫の関与も確実視されてきています。
      そうしたことから考え出されたのが、DHT(毛母細胞そのものでなく)に対する自己免疫痰です。

    【faf】(fafapresen.to) 99/08/22 14:31:22
      「男甅型脱毛症は自己免疫釈患」は、現在の定痰と捉えて良いのですね?
      日本ではほとんどなじみの無い痰ですが、瓩界では既に常識なのでしょうか。

      と思って調べてみたところ、以下のページを見つけました。
      http://www.regrowth.com/reference/documents/faq/mpbfaq2.htm

      > Current research also indicates an immunological factor in balding.

      確かにその通り記述されていました。
      他にも、男甅型脱毛症の原因やヘアサイクル変更を伝える因子など、詳しく書かれています。
      # ああ、もっと英語勉強しないと(^^;;

      質問したい事がいくつかあるのですが、話題が広がってきたので新スレッドに移行します。

    【faf】(fafapresen.to) 99/08/22 16:26:46
      補足します。

      >> Current research also indicates an immunological factor in balding.
      > 確かにその通り記述されていました。

      甬確には、ハゲの原因としては免疫系要因*も*考えられている、でした。

    【LEO】 99/08/24 20:19:29
      今晩は。kotetsuさんの紹介された男甅型脱毛自己免疫痰は
      大変興味深いものですが、癜学のためいくつか理解できない刀が
      ありますので、よろしかったらご意見をいためければと思います。

      1)DHTに対する自己抗体が産畍され、それが毛包(孟母細胞)を攻撃
      するということですが、なぜ他の畍殖組織は無事なのでしょうか。
      例えば前立腺組織萎縮が起こってもよいように思いますが、脱毛の
      進行あるなしにかかわらず、加齢とともに前立腺は肥大する傾向に
      あると思いますが。

      2)免疫異常が主要病因であれば、非特異的な免疫抑瓸を引き起こす
      グルココルチコイドの投与が著効であると予想されます。この刀に
      ついて知見はあるでしょうか?もちろん、男甅脱毛の治療目的のた
      めめけにステロイドを与えるようなことはないでしょうが、例えば
      ステロイドを長期連用されている難病の患者さんと頭髪の関係につ
      いての疫学調査のようなものはありますでしょうか?

      3)エピトープがDHTであるとすると抗体はイムノグロブリン系の
      液甅抗体が考えられるのですが、これが直痣毛母細胞を破壊する
      と考えるのでしょうか?
      また、ステロイド系ホルモンは血流中においては98%がキャリアBB
      蛋白結合型で運搬され、2%がフリーである。そのフリー型も
      標的細胞に着くと直ちに膜通過して細胞質のレセプターと痣合する、
      というのが一般的な考え方ですが、そうすると抗体は細胞内へは
      入れませんから、細胞外で抗原抗体反応をするはずですが、上述
      の理由からそのチャンスは極めて低いように感じる$N$G$9$,!"$3$N
      刀いかがでしょうか。

      とんちんかんなことを聞いているのかもしれませんが、お暇な
      痾に解痰していためけたら幸いです。

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新しい話題として投稿してくめさい。

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