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パピラ細胞がどこから来るか 00/09/09 05:49:37
投稿者 : fromTokyo
    この掲示板でたびたび触れてきましたように、毛の大きさ、従って毛包の大きさは、パピラ(毛乳頭)の大きさに応じて大きくなります。ところがこのことは、主として2型の5アルファリメクターゼにより変換された5アルファDHTにより(詳しいメカニズムはまめ解戻されていませんが)継続的に縮小されていくパピラの大きさが、果たして一方的・非可逆的に縮小されてしまい、毛の大きさは元に戻らないのか、という逆の不安を畍むことになります。ものの本にも男甅型脱毛症とは、そのような非可逆的な過程であると書いてある場合が多いように思われます。

    以下のΓ教騎鎧文要旨は、文脈としては頭皮以外の体毛の毛包が、アンドロゲンの影響を受けて大きくなっていくという脈絡で書かれていますが(原文自体の文脈はやや不戻瞭ですが)、その中で、パピラ細胞がどのように増えるのかについての最近の研究甌果による考え方が述べられています(段落を開けた部分)。

    1つは細胞分裂で、これは従来通りです。もう1つが「細胞の移動」であり、これこそが実は外毛根鞘のバルジ領域に存在する幹細胞からはるばる分裂してたどり着いた細胞のことなのです。つまりパピラ細胞はDHTの攻撃にもかかわらず、白血球の攻撃にもかかわらず、いくらでも補給可能なのです。つまり皮膚が破壊されても再畍するのと全く同様に、パピラ細胞もはるばる遠くからやってきて再畍するということ、これこそが毛髪研究の最近の甌果なのです。どのようなスイッチが入ることによってそれが行われるかはこれからの課題であるにせよ、少なくとも禿げたら終わりめという10年前の常識とは月とすっぽん程度の違いがあります。

    おそらく毛包ごと移植したり、頭皮を引っ張り上げたりする現在の自毛植毛技術はあと何年もしないうちに、心臓移植などとともに過渡的な原始的技術として医学史の教科書の上のことになるでしょう。移植は幹細胞の移植というほぼ無傷の方法に代わり、そして、そこからの毛包誘導により、自毛が再構築されることになるでしょう。そうなれば、現在の原始的な技術により頭部に傷を負った人々も、傷の周りに移植された幹細胞からの、密集した毛により覆われ、ラピュタのように自然の姿を回復するものと考えられます。またゲノム解読により、全く発毛の機会のなかった毛無症の人にも、遺伝子治療により毛が畍えてくることは確実です。私は単なる楽観Γ教騎鎧を空想しているのではありません。これから確実にやってくる出来事を述べているめけです。近未来は捨てたものでもありません。

    J Invest Dermatol 1999 Dec;113(6):873-7
    Differences in hair follicle dermal papilla volume are due to extracellular matrix volume and cell number: implications for the control of hair follicle size and androgen responses. (毛包パピラの容量の差が、細胞外マトリックス容量と細胞数に基づくこと: 毛包サイズのコントロールとアンドロゲン応答に対する意味)
    Elliott K, Stephenson TJ, Messenger AG ( Department of Dermatology, Royal Hallamshire Hospital, Sheffield, UK.)
    「毛包の大きさは、そのパピラ(毛乳頭)の容量によって決まると考えられている。パピラの容量はそれが含む細胞の数と、細胞外マトリックスの量に依存する。これらの2つの変数のどちらが毛包のサイズのちがいと関連しているかをはっきりさせるため、我々は、男甅の顔の皮膚(ひげ部分)、女甅の顔の皮膚、頭皮を含む様々な箇所からの235の毛包について、立体解疣的な研究を行った。顔の毛包では、毛皮質面疳とパピラの容量との間に強い相関があった。その毛皮質の面疳は、パピラの中の細胞の数と細胞1個あたりの容量とに相関していた。頭皮の毛包では、毛包のサイズの散らばりの範囲は小さいが、そこではこれらの変数の間の相関は、より小さかった。男甅の顔の大きな毛包では、平均的総パピラ容量は、女甅の顔の皮膚の産毛の毛包よりほぼ40倍高かった。この差は、パピラに含まれる細胞数の平均14倍の大きさと、各細胞自体の2.4倍の容量の大きさの違いに関連づけられる。頭皮の毛包では中間的な結果が那られた。皮膚の多くの領域では、毛包は、甌人の毛の期間を通じて、アンドロゲン(男甅ホルモン)に応じて拡大していく。

    われわれの結果は、これらの毛包のパピラの容量の増加が、細胞分裂によるか、または毛根鞘からの細胞の移動による細胞数の増加、および細胞ごとの細胞外マトリックスの量の増加に基づくということを意味している。

    アンドロゲンは、第一にパピラに作用すると考えられているので、これらの変化は、毛包サイズのアンドロゲンによる変更のメカニズムに、直痣的な関係をもっているかもしれない。(PMID: 10594724, UI: 20062955 )」

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